レガシーコード生産ガイド

私に教えられることなら

説得力タンクと事実タンク

人間(少なくとも自分)の心には、説得力タンクみたいなものがある。

何かに挑戦したり、信じたいものがあるとき、説得力タンクを満たそうと行動してしまうことがある。

以下は自分がやらかした行動例

  • 人の絵を上手く描きたい→ 人体の描き方を探してみる、ドリルのような練習をしてみる
  • 税務関係のある作業のやり方がわからない→ ネットや本で情報を探してみる
  • ある塗料の臭いが我慢できるか、防腐効果がどれぐらいなのか知りたい→ ネットや本で情報を探してみる
  • ◯◯言語で複雑なWebアプリケーションが作れるか→ 成功例の記事を探す、基礎となる(ようにみえる)簡単なものを作ってみる

説得力タンクは穴が空いていて、永遠に満タンになることはない。しかも、どれだけ説得力を集めても更に説得力を集めたくなる。悪循環に陥り、ずっと実際の行動に移れなくなる。

実際の行動とは、事実タンクに事実を溜める作業を指す。事実タンクは頑丈で、中の事実が減ることはない。

  • 人の絵を上手く描きたい→ 実際に描いて、気に入らないところを修正する
  • 税務関係のある作業のやり方がわからない→ 税務署などの機関にメールして聞く
  • ある塗料の臭いが我慢できるか、防腐効果がどれぐらいなのか知りたい→ 買って塗ってみる
  • ◯◯言語で複雑なWebアプリケーションが作れるか→ 業務で作ってるものと同じ機能のものを作る

事実タンクは、成功タンクでは無いことに注意したい。何かが失敗することもまた事実で、説得力とは違う、貴重で本物の情報となる。失敗を元に修正していけばやがて成功に辿り着けるかもしれないし、元々成功が無い道ならどこかで見切りをつけられるかもしれない。 例えば上の例だと、次のような失敗を得られる可能性がある。

  • 人の絵を上手く描きたい→書いてみる→ 気に入らない絵ができる
  • 税務関係のある作業のやり方がわからない→ メールしてみる→ メールの返信がこない
  • ある塗料の臭いが我慢できるか、防腐効果がどれぐらいなのか知りたい→ 買って塗ってみる→ 臭い、金を失う
  • ◯◯言語で複雑なWebアプリケーションが作れるか→ 作ってみる→ 美しく書けるという触れ込みだったのに、重複だらけの意味不明なコードになってしまう

でも成功タンクに成功だけを溜めようとすると、上記の行動は避けるべき、又は最後に成功があることを確証しないと動けなくなる。結果、説得力タンクを満たす行動に耽ってしまう。

まだまだ気を抜くとすぐ成功しようとしてしまい、説得力を探してしまう。そういったときに「事実を得よう」と切り替えられる何かがあればいいんだけど。

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